新幹線、A席からの風景 その1

新幹線、A席からの風景 その1

2012年1月11日
京都に用事が出来て、再び京都に向かいました。新幹線はいつもA席をとります。品川、京都間の6年にわたる往復で、A席からの景色を300回近く見ていたことになります。今後、この往復の頻度もがくんと減るはずです、たまたまカメラをもっていたので、記念にA席からの風景を撮ってみました。こんなことする人はめったにいないでしょうから、隣の席の人は何を一生懸命撮っているのだろうと不思議に思ったにちがいありません。もちろん、窓は反射するは、構図はとれないはで、写真は汚いし、ちっとも面白くないかもしれませんが、万感の思いでとっているのですから、お付き合いください。

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(新幹線の中からの撮影はすべてペンタックスK5,ペンタックス35mm limited macroです)

もともと、ファルマフロンティアの事業を始めたのは、真鶴から熱海にかけての海沿いに、工房を立てて、壺を作りながら晩年を過ごすための資金を手に入れるのが目的でした。残念ながら、資金は手に入りませんでした。年末に宝くじを買ってみましたが、やはり当たりませんで、工房は夢と消えたようです。

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この熱海の斜面の家を見に行ったことがあります。地震は怖いけれど、毎日、高台から海を眺めながら、壺をつくることが理想でした。

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熱海を過ぎて、伊豆半島の山々が見えてきます。

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掛川、あたりは淡々とした町と畑がつづきます。反対側の席にすわれば、何度となくきれいな富士山が見えたことでしょうが、当方は目的の熱海をみるために、がんとしてA席に座るのです。

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静岡を過ぎて、少し山っぽくなったりしますが、基本は平野です。

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天竜川を渡ります。

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浜松を過ぎると浜名湖の鉄橋をわたります。新幹線にしては珍しく水の上を走るわけです。

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豊橋、三河安城を過ぎて名古屋に着きます。さてこれからが、当方がいつも言っている夢の地域に入ってゆくのです。

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木曽川でしょうか。

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遠くに鈴鹿山脈が見え始め、いよいよ関西へ入ってゆくというワクワク感がしてくるのです。

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揖斐川でしょうか。

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次第に鈴鹿山脈が近付きます。

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名前もしらない、池を過ぎて、雪国へ入ってゆくのです。

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まだ、雪が少なくて残念ですが、いつもはこのあたりだけが雪に覆われている銀世界の中を走ることになるのです。

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この山をバックにした畑の風景が好きです。山が、アルプスのように巨大でもなく、といってそれなりの大きさがあるところがいいのです。もう一つ、裾野に点々と小さな山が平地から顔をぽつんぽつんと出しているところがいいのです。

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関ケ原のあたりを走ります。関ケ原を過ぎれば、反対側に琵琶湖が広がっているはずです。

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大きくもない山に隔離されたような町と畑が、次々に現れるところがいいのです。

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新幹線 A席からの風景 その2

新幹線 A席からの風景 その2

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このあたりから、自然と人が共に生きる、自然の上に人が暮らしているまともな風景が現れてくるのがいいのです。関東は自然があっても、基本は自然に対して人が挑戦している地域であって、常に人、人という主張が満ちています。この地域にはいると自然と人が融合して、長い共存の歴史の上に人がくらしている情景になるのです。住んでいる人はきずかないかもしれませんが、それはすごく違うことなのです。
関東の田舎とは都会で無い所という意味しかありません。なにか、平和な世界を追い出された人々が、厳しい自然と対立しているフロントという感じがするのです。その先はもう人が住めない自然が立ちはだかっているのです。自然に対立する姿なのです。近畿にはいると、人は自然と長い間、共に暮らして、融合しているのです。田舎というのは正しい言い方ではないでしょう。あたりまえの人の生活の空間なのです。都会の風景がおかしいのです。関東から関西へ200Km/時で移動するとその違いが手に取るように見えてしまうのです。いずれ時間ができたら、この東から西に突入するときの、<夢の地域>の印象を撮ってみたいとずっと思ってきたのです。今回は、その戦略を立てるための撮影です。それを表現するのはとっても難しそう。それでもやってみよう。

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家々の形がとっても魅力的になり始めます。

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夢の地域の、唯一の残念なことは鉄塔です。魅力的な低い山々にも点々と鉄塔が立っています。頭のなかではこれをカットしてみることが出来ますが、写真ではカットできません。送電線は皆、地下に埋められないでしょうか。とか無理なことを考えています。なんでイギリスやフランスの郊外には鉄塔が無いのだ。

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このような小さな山が平野からぽっかりと顔を出している風景が続きます。雲が平野を覆う時は、雲の海にぽっかり浮かぶ島のようになり、とても幻想的風景になるのです。春は山肌のところどころに桜が咲き、秋は紅葉で飾られる、とてもとても素晴らしい風景になるのです。

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どこ行っても、電柱と電線が邪魔をします。

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琵琶湖から流れ出る唯一の川、瀬田川をこえるとすぐ山科に入ります。

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山科の街を越えて、鴨川を越えれば、京都駅です。

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鴨川が<京都だぞ>と言っています。

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久しぶりの京都で懐かしい気分になるかと思いきや、京都のいやな思い出だけがどんどん湧いてきて、重たい気持ち陥るのです。こうなるとは思ってもいませんでした。ポルタの地下街広場に西本願寺の写真展が開催されていました。謎の建築物、飛雲閣の内部に見とれます。それらを見ているうちに、いつものように、あっという間に京都の癒しの空間にすべり込んでゆく自分に気がつくのでした。重たい霧がさっと消えてしまうのです。なぜなのでしょう。こんな風に考えます。東京は人と人がぶつかり合って、自分と他人の互いの関係しか見えないのです。なぜあいつはこう言ったのか、あいつは何を考えているのだ。あの野郎気にいらない、とか。自我が意識中を覆い尽くしています。京都の1000年の歴史を見ると、そこは、能舞台のように、延々たる歴史の舞台があって、自分はただその小さな一部として、人生を演じているように見えてくるのです。自分が、何を得たといったって、何を失ったといったって、延々たる歴史のなかでは、0.01mmも動いていやしないのです。
昔、西本願寺の写真を撮ったことを思い出しました。お寺のパターンを集めていた時代の写真。飛雲閣の特別公開の時にたずねた写真。家内を連れていった時。3回はおとずれています。それらの写真を引っ張り出して、眺めてみましょう。この巨大な本願寺こそ、延々たる歴史の舞台と小さな人間を思い知らしめる、京都そのものなのです。

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西本願寺と道を隔てた、総門です。

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まずは全体像。すばらしい書院や飛雲閣は通常、一般の人は見ることが出来ません。

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御影堂と阿弥陀堂

新幹線 A席からの風景 その3

新幹線 A席からの風景 その3


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御影堂と阿弥陀堂を結ぶ廊下です。

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この廊下の木目をいっぱい撮影して、陶板作成の時の下絵となっています。面白いですよ木目は。無限の模様です。

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唐門はどうしても見る価値があります。直接行ける場合と、ぐるっと回らねばならない時とあります。だんだん見にくくなってきています。そのうち見られなくなるかもしれません。今のうちです、是非、訪ねてください。

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唐門です。
<桃山時代建築の国宝建造物。北小路通に面して建つ四脚門で、勅使門ともいう。桃山時代の唐門中、代表的なもので、建築細部の彫刻を眺めていると日の暮れるのも忘れるといわれ、「日暮門」とも呼ばれる。>とどこにでも書いてあるが、誰が作ったかはどこにも書いていない。日光の陽明門の様ではあるが、こちらの方が先輩と思う。お寺にしては豪華絢爛すぎる。ということで、割合とひっそり建っているが、じっくり見てください。唐門、書院、飛雲閣といい、お寺の所有物とはいいがたい、豪華な建物が何故か西本願寺に存在して、国宝としてあがめられている。なにか、桃山時代の豪快、放埓な時代が作り出す世界は、このころのお寺は強大な権力を握って何をしていたのかと思ってしまうが、ごちゃごちゃ言わずに、ただ素晴らしいと言えばいいと思う。こんなこと、今やろうと思っても出来るわけない。

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さあ、これから唐門の模様を追っかけてますよ、延々と追っかけますから、覚悟してください。


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近づいてみれば、これまた強烈です。

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新幹線 A席からの風景 その4

新幹線 A席からの風景 その4

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唐門のパターン追及がまだまだ続きます。

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まともに見てゆくと日暮門どころではありません。一年くらいかかりそうです。

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唐門は書院の入口です。書院は大変素晴らしいらしい。法要の期間は信者として書院に入れると聞きました。うーむ、見てみたい。しかし写真は撮れるわけがない。秀吉が作ったといわれるが、これも確かでないみたいで、江戸時代の建物らしい。

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いちいち、彫刻がすごい。

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西本願寺には、あちこちに魅力的パターンがあります。

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このころは、とにかく神社仏閣のパターンを集めまくっていました。なんたって、わくわくします。

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どのパターンをとってもなまじでない。



新幹線 A席からの風景 その5 (最終回)

新幹線 A席からの風景 その5 (最終回)

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いよいよ飛雲閣の登場です。特別公開の時に行ったのですが、撮影は禁止。門の外から、やっとこ、望遠で撮っています。

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ここも豪華絢爛足る建物です。<金閣、銀閣とともに京都三名閣の一つ。秀吉が建てた聚楽第(じゅらくだい・てい)の一部で、三層からなる楼閣(ろうかく)建築>と説明がある。もちろん国宝。秀吉が寄進、移築したと言われていますがはっきりしない、誰が何のために作ったか謎に満ちているそうです。何かいわくありげな美しき建物です。

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中央の大銀杏も豪快です。

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これは龍谷大学を過ぎて、北小路の門。五木浩之をまねて、龍谷大学で仏教を勉強しようかとも思っているのです。

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西本願寺から帰る途中に変わったカフェがありました。京都には色々変わった店があるもんだ。当然、ネットに出ていると思いましたが、結局なんていう名前かわかりません。とにかくケーキを食べて、帰りました。

東本願寺もご紹介します。こちらは唐門とか飛雲閣とか、秀吉風な華やかな建物は一切ありませんが、その巨大な、確固たる自信は、本願寺の真骨頂です。ぜひ訪ねてください。圧倒されずにはおられない、まさに活動している頂点のお寺です。

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東本願寺、御影堂。阿弥陀堂は修理中。

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ハトも豪快です。

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東本願寺、御影堂門。

さて、京都の心髄のお話しを終わります。京都では違う空間に引きずりこまれることがお分かりになったでしょう。
西から東へ移った日本は、今、東から西に戻る時期に来ているのではないでしょうか。がむしゃらにアメリカをめざして突っ走ることは終わりにして、自然と共に歩んできた、本来の日本の原点に帰って、日本人の誇りをもって着実に歩めばいいのです。日本人はこれまでにすごいことをしてきたのです。それを、なぜ、否定するのですか? 自分の国の、その方向を自信を持って進めばいいのです。新幹線のA席に乗って、皆さんも東から西に旅してください。
プロフィール

山海旅人

Author:山海旅人
山海旅人
<南方から黒潮に乗って流れ着いた人の子孫と思われる>
趣味:おいしい魚をたべておいしいお酒を飲むこと。お魚の料理もいたします。海が近付くと元気になると人にいわれます。

座右の銘:<芸といふものは実(じつ)と虚(うそ)との皮膜(ひにく)の間にあるもの> 
実写とデフォルメの間に真実があるという意味です。

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